ウイングアーク1st株式会社|どんなときも、主語は「お客さま」。そこまでやるか、ウイングアーク1st
2023.04.11
この記事に登場する人
島澤 甲(Kou Shimazawa)
ウイングアーク1st株式会社
取締役執行役員事業統括担当 兼 CTO
1981年東京生まれ。大学時代にはスーパーコンピュータを駆使した遺伝子解析に打ち込み、遺伝子操作プログラムで特許を取得する。SIerにて大手企業向け生産管理パッケージシステムの開発を経験したのち、ベンチャー企業に転職。自ら高品質パッケージ製品を開発し、営業から開発まで幅広く取り組む。2010年にウイングアーク(現ウイングアーク1st)に入社後は製品開発をメインに手掛け、2016年にウイングアーク1st執行役員CTOに就任。2021年より現職。最近の趣味は機械工作、金属加工。2021年には自社主催のビジネスイベントにて、製品デモとして自らが開発した「勉強中にあくびをした息子の動きを自動追尾して口にミントタブレットを放り込む装置」を発表。
データ活用ツールに強みを持ち、創業以来、顧客から根強い信頼を得る「ウイングアーク1st」。
95年にリリースされた、国内シェアNo. 1の帳票基盤ソリューション「SVF(Super Visual Formade)」シリーズ¹や、こちらも国内シェアNo.1を誇るBIダッシュボード「MotionBoard」²など、顧客のニーズを事細かにとらえたサービスを武器に右肩上がりの成長を続けてきた。
ウイングアーク1stの顧客は、言う。「私たちが欲しかったのは、痒いところにまで手が届く、御社のサービスでした!」。
ウイングアーク1stに寄せられる信頼の厚さはデータでも証明されており、「日経コンピュータ顧客満足度調査2022-2023」のデータ分析・利活用支援ソフト/サービス部門において、顧客満足度1位を獲得している。
同社はいったいなぜ、常に顧客のニーズを汲み取った唯一無二のサービスを開発し続けられるのだろうか?
その答えにたどり着くには、ウイングアーク1stの創業時まで時計の針を戻すべきだろう。
創業者である内野弘幸氏は大学卒業後、オフィスコンピュータの販売会社で営業担当とSEを経験した後、自動車業界向けのパッケージソフトを販売していた翼システムに転職した。
「なかなか言うことを聞かない鉄の固まり」だったコンピューターを思い通りに動かすのは、簡単なことではなかった。しかし、お客様の期待に応えようと奮闘していると、あるとき大きな手応えをつかんだ。
求めるデータをわかりやすい形にしてアウトプットできたとき、お客様が「俺が欲しかったのはこれなんだよ!」と大いに喜んでくれたのだ。
「必要な情報を必要なときに、必要なだけ受け取れることが求められている」——。顧客の反応を見て、内野氏は確信した。
手応えそのままに、国内シェアNo. 1に上り詰めた帳票基盤ソリューション「SVF(Super Visual Formade)」シリーズ1やデータ分析基盤「Dr.Sum」など、データ活用を民主化するツールを次々に開発。
2004年には、翼システムから情報企画事業を譲り受ける形で独立した。
お客様の喜びに向き合い続けて、はや19年。ウイングアーク1stは、帳票からデータベース、BIへと事業領域を拡張し、「The Data Empowerment Company」に進化した。
2008年に入社し、ウイングアーク1stのテクノロジー開発に勤しんできたCTOの島澤甲氏は、以下のように語る。
「弊社の主語は、常にお客さまにあります。お客さまの喜びを高い解像度で想像することが、ものづくりの精度を支えているんです」。
クライアントの課題を解決するソフトウェアベンダーにとどまらず、データで人に力を与え、企業のみならず、社会の課題を解決していくウイングアーク1stの「DAY1」をお届けする。
1 株式会社デロイトトーマツミック経済研究所「帳票設計・運用製品の競合調査2021年度版」 (帳票運用製品)
2 出典:ITR「 DBMS/BI市場 2021」データ分析/レポーティング市場:ベンター別売上金額推移およびシェア
その技術を何に使うか
表層的な評価は不要、本質的な価値にこだわる
ありきたりな表現ですが、技術は「人のために存在するもの」だと考えています。
ですから、たとえ技術を運用できたとしても、それを人のために使えないのであれば「技術者」と呼ぶには相応しくない。
医師免許を持っていても、治療にあたらないのであれば、その人を「お医者さん」だと認識しないですよね。それと同じことです。
ウイングアーク1stは、技術を人のため、ひいては社会のために使います。
どうすれば、お客さまの仕事が円滑に進むようになるのか。どうすれば、社会がもっといい方向へと進んでいくのか。それをメンバー全員が必死に考え、技術を通して実現していくのです。
その思いは、創業以来、一度も揺らいだことがありません。創業から20年近くが経ちますが、連綿と受け継がれている創業者・内野の信念は、現在代表を務める田中潤に受け継がれ、開発しているプロダクトにも、会社の経営スタイルにも反映されています。
たとえば、私が開発に長く携わってきたBIダッシュボード「MotionBoard」。
データを可視化することに重きを置いたプロダクトなのですが、それを使ってお客さまが成果を上げるところまでを考えると、可視化の「その先」までを支援する必要があります。だから、可視化だけではなく、たとえばデータの書き戻しもできるように設計しました。
正直な話をすると、検証のコストが数倍に膨れ上がるので、開発するのは大変なんです。でも、お客さまのことを考えたら、絶対に必要な機能でした。だから、誰に頼まれるでもなく、機能を追加することにしたんです。
ウイングアーク1stには、こうした「お客さまのことを、とことん考える」精神が根付いています。
また、経営判断においても、お客さまのためにならないことは、絶対にしません。
今でこそAI技術を駆使したサービスを提供していますが、数年前までは、それをしない経営判断を下してきました。なぜなら、既存のサービスにAI技術を搭載したところで、お客さまが救われるイメージが1ミリも湧かなかったからです。
かつて、AIはブームになっていました。とりあえず「AI」という言葉を使っておけば、展示会でもお客さまに興味を持ってもらえるし、見せかけですが株価も高くなる……という時期があったんです。
でも、それをしなかった。
代表には、相当な苦労をかけたと思います。ISVでありながら、バリュエーションはSIerよりも低く、2019年、2020年と、二度も上場審査に落ちてしまいましたから。
でも、今になって振り返れば、その判断は間違っていなかったと思っています。常にお客さまのことだけを考え、表層的な評価を遠ざけ続けてきたからこそ、お客さまの信頼が揺るがない会社になれているのではないでしょうか。
どのように働くのか
仕組みとカルチャーの両輪で、働きやすい環境づくり
以前から柔軟な働き方を推進する取り組みをしてきましたが、コロナ禍をきっかけに、99%以上のメンバーがリモートワークで働いています。
フルリモートワークを推進するにあたり、「オフラインと同様に、円滑なコミュニケーションが取れるか」という懸念はありました。
以前から業務上のコミュニケーションはチャットベースでしたが、メンバーは業務上の接点だけでつながっているわけではありません。一緒に食事をしたり、ときにはプライベートの接点を持ったりすることで、結束を保っていたはずだからです。
ただ、懸念はすぐに払拭されました。有志のプロジェクトチーム「カルチャーコミッティ」が、誰もが働きやすい環境づくりに尽力してくれたのです。
1on1の取り組みを強化するなど、人事主導で仕組みの整備を進めていくのと並行して、彼らがメンバーの一体感を保つ取り組みに着手してくれています。
具体例を挙げると、メンバーの家族も参加できるクリスマスパーティーや、中途入社したメンバーへの理解を深める「お仕事ヒストリー会」が開催されました。僕もスピーカーを担当しますが、毎週火曜日に開催される、経営陣の考えをメンバーに届けることを目的とする配信活動「Morining Session」は、2年以上欠かさず行われています。
「自分たちが働く場所を、より働きやすい場所にしよう」と考えているメンバーが多く在籍しているので、労働環境が日々向上しているのです。
また、「理不尽な仕事をしない」というのも、ウイングアーク1stの働きやすさを支えるカルチャーです。
システム開発をしていると、「お客さまが使うか分からないけれど、納品要件を満たすためにつくる」といったシーンに遭遇することがあります。でも、誰だってそんな仕事はしたくないですよね。
私自身、現場で開発を担当しているときは、「使われないシステムをつくる」ことほど退屈な仕事はありませんでした。だから、弊社では、そうした仕事はしません。
くわえて、副業も歓迎しています。申請は必要ですが、利益相反さえしなければ、他社の業務に参加していただいて構いません。
誰と働くのか
飽くなき好奇心 × 技術者としての矜持
ウイングアーク1stには、おしゃべりな人から寡黙な人まで、さまざまなメンバーが働いています。ですから、「こんな組織です」と一言で表現するのは難しい。でも、強いて言うなら「好奇心が強い」という共通点があるように感じています。
純粋にものづくりが好きで、「Empower Data, Innovate the Business,
Shape the Future.(情報に価値を、企業に変革を、社会に未来を。)」というビジョンに共感していて、自社製品をよくするためなら、とことん手を動かす人が多い。
たとえば過去に、話を聞いただけでは想像できないほど、細かくつくり込まれた仕様書を書いてきたメンバーがいたんですね。データを読み込む機能だったのですが、“謎のこだわり”とも言えるほど細かかった。
正直「それほど細かい機能を付ける理由はあるのか」と思いましたよ。でも、あまりに熱心なので、「そこまで言うならやってみよう」とGOサインを出しました。
そのやり取りはすっかり忘れていた頃、サービスをリリースしてからしばらく経ったタイミングで、その機能をお客さんから褒めていただいて。「島澤さん、この機能すごいですね」って。
お客さまの声を聞いて感動しましたし、これがウイングアーク1stで働く醍醐味だとも思いました。
組織の規模が大きくなっても、お客さまが主語にあるのなら、個人の意思が反映される。もちろん、そこには年次も経験も関係ありません。
翻って、そうした熱意のない方は、ウイングアーク1stにはフィットしないと思います。
私は今でも最終面接を担当していますが、ものづくりへの飽くなき好奇心を持っている方は、やはり入社後も活躍している。
世の中には「粉をこねていたら勝手にできました」なんてサービスは存在しません。誰かが「こんなものをつくりたいんだ」と望むから、サービスが生まれます。そして、その思いが乗っかったサービスを、誰かが買うのです。
技術者であるならば、自分がつくりたいプロダクトに意思を乗せ、誰かのために開発をすべきです。少なくともウイングアーク1stは、そういった気概を持った方と働きたいと思っています。
ウイングアーク1stで働く未来の仲間たちへ
技術で笑顔を届けよう
ウイングアーク1stのエンジニアになるなら、「私はこの機能の最高責任者です!」と胸を張れるくらい、プライドを持って仕事に打ち込んでほしいと思っています。そのほうが、仕事は絶対に楽しくなりますから。
会社としては、みなさんが胸を張れる仕事とキャリアを用意します。言われたことを淡々とこなすのではなく、誰もが意思を持って働ける環境づくりには、一切の妥協をしません。
あとは、自分たちがつくったもので、誰かを笑顔にすることを一緒に目指したいです。
技術って、ただ世界を便利にするだけのツールじゃありませんよね。思いを乗せた技術でつくったサービスは、誰かを笑顔にできる。そのことを忘れず、好奇心と矜持を持って働ける方に出会えたら嬉しいです。
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